切り抜き

切り抜きの仕事の取り方:ジャンル選び・サンプル・営業メッセージ

切り抜き師が最初の案件を獲得する方法を解説。ジャンルの絞り方、相手の動画で作るサンプル、営業メッセージの例文、単価の考え方、契約と納品、継続してもらうコツまで。

クライアントに納品できる書き出し済みクリップが表示されたCuplikinのFinal Clips画面

切り抜きの仕事を取るには、まず自分がよく知るジャンルをひとつに絞り、一緒に仕事をしたいクリエイターの公開動画からサンプルクリップを2〜3本作り、そのサンプルと分かりやすいプランを添えた短いメッセージを送りましょう。最初の案件は、一斉送信のメッセージからはほとんど生まれません。支払う前に完成イメージを見られる、具体的な提案から生まれます。

この記事は切り抜き師になるには?初心者向けガイドの続編です。基本スキルやポートフォリオづくりがまだの方は、先にそちらをご覧ください。ここでは、ジャンル選び、サンプル、営業メッセージ、プラン、書面での取り決め、納品、そして継続してもらうコツという「仕事として売る」部分に絞って解説します。

最初に正直にお伝えしておくと、収入の保証はありません。返信が来ないメッセージも多く、継続的に報酬をもらえるクライアントができるまでには時間がかかります。

ステップ1:ジャンルを狭く絞る

「どんなクリエイターの切り抜きも承ります」は幅広く聞こえますが、信頼されにくい言い方です。クリエイターは、自分のコンテンツを理解している切り抜き師にこそ依頼したくなります。

ジャンルは次の3つの質問で選びましょう。

  • 自分がふだん見ているジャンルか? ビジネス系ポッドキャスト、ゲーム実況、VTuber、投資・お金の話など、詳しいジャンルほど良い場面を早く見つけられます。
  • そのクリエイターは長尺動画を定期的に出しているか? 週1回のポッドキャスト、毎日の配信、月1回のウェビナーなどは、継続的な作業につながります。
  • まだショート動画を継続的に投稿していないか? すでに切り抜きチームがいるクリエイターは、最初のターゲットとしては現実的ではありません。

そのジャンルのクリエイターを15〜30人リストアップしましょう。投稿頻度、使っているプラットフォーム、YouTubeショート・リール・TikTokをすでに投稿しているかをメモしておきます。

ステップ2:相手の公開動画でサンプルを作る

一般的なポートフォリオも役に立ちますが、相手自身の動画から作ったサンプルのほうがはるかに説得力があります。自分のコンテンツが縦型動画になった姿を、その場で確認できるからです。

作り方は次のとおりです。

  1. 相手の最新のエピソードや配信アーカイブを1本選びます。
  2. 最も強い場面を2〜3か所選びます。長尺動画から見どころ(フック)を見つける方法が参考になります。
  3. それぞれをカットし、字幕を入れ、9:16にきれいにリフレームします。
  4. 各場面の元動画でのタイムスタンプを控え、どこを使ったのかが相手に分かるようにします。

許可についての注意点です。このサンプルは見本として相手に直接送るもので、自分のアカウントに投稿するものではありません。他人のコンテンツを許可なく自分のものとして投稿してはいけません。限定公開リンクやファイルで送りましょう。

CuplikinのAIフック検出は、各区間に1〜10のスコア、理由、タイトル案を付けるので、長いエピソードから候補を素早く絞り込めます。最終的に選ぶのはあなたです。スコアは判断の助けになりますが、再生数を保証するものではありません。

AIスコアと各クリップの理由が表示されたCuplikinのフック一覧
AIスコアと各クリップの理由が表示されたCuplikinのフック一覧

ステップ3:短い営業メッセージを送る

返信をもらえるメッセージは、短く、相手に合わせていて、すぐに成果物を見せるものです。自己紹介の長い文章は不要です。

DMの例:

はじめまして、[あなたの名前]と申します。[ジャンル]の動画を中心に切り抜きを制作しております。先日の[テーマ]の回を拝見し、字幕付きの縦型クリップを3本お試しで作成いたしました。こちらからご覧いただけます:[限定公開リンク]。もしお役に立ちそうでしたら、新しい回が公開されるたびに毎週クリップをお届けすることも可能です。詳しいプランをご案内してもよろしいでしょうか。

メールの例(件名:「[エピソード名]の縦型クリップ3本のご提案」):

[相手の名前]様 突然のご連絡失礼いたします。[ジャンル]のクリエイター様向けにショート動画の切り抜きを制作している[あなたの名前]と申します。[エピソード名]の回から、[タイムスタンプ]、[タイムスタンプ]、[タイムスタンプ]の場面を使ってサンプルを3本作成いたしました。いずれも字幕入りで、YouTubeショート、リール、TikTokにそのままお使いいただける形式です:[限定公開リンク]。なお、こちらはサンプルとして作成したもので、どこにも投稿しておりません。ご興味をお持ちいただけましたら、毎回のエピソードから統一した字幕スタイルでクリップを納品いたします。ご検討いただけますと幸いです。[あなたの名前]

送るときのシンプルなルール:

  • 1通につき1人のクリエイターに送ります。名前やテーマを変えずにコピペするのはやめましょう。
  • 返信がなければ、数日後に一度だけフォローアップします。それでも返事がなければ次のクリエイターへ進みます。
  • マネージャーやお仕事用のメールアドレスが公開されていれば、DMよりもそちらを使いましょう。

ステップ4:分かりやすいプランを用意する

選択肢が少なく明確なほど、クリエイターは決めやすくなります。よくある形は次の2つです。

  • 1本単位。 お試しで頼みたい新規クライアント向けです。字幕とリフレームを含めた1本あたりの料金を決めます。
  • 週額・月額プラン。 たとえば新しいエピソードごとに決まった本数を、決まった曜日に納品します。定期的に投稿するクリエイター向けです。

各プランに明記しておく項目:

項目例
本数1エピソードにつき5本
尺30〜60秒
含まれる作業字幕、9:16リフレーム、タイトルと投稿文
修正1本につき1回まで
納品日毎週月曜日
投稿クライアントに納品、または合意があれば直接投稿

切り抜きの単価に決まった相場はありません。ジャンル、経験、元動画の長さ、投稿まで担当するかどうかで変わります。あくまで計算方法の例として、1本1,500円に設定した場合、週5本のプランなら週7,500円になります。この金額は市場の相場ではありません。1本の制作に何時間かかるかを自分で計ったうえで、料金を決めましょう。

最初のクライアントには、1回分だけ割安で納品するなど、短いお試し期間を設ける切り抜き師も多くいます。その場合も範囲をはっきり書いておき、終わりのない無償作業にならないようにしましょう。

ステップ5:簡単な取り決めを書面に残す

契約書は複雑である必要はありません。双方が合意した文書やメッセージがひとつあるだけでも、口約束よりずっと安心です。次の内容を入れましょう。

  • 作業範囲:本数、尺、含まれる作業
  • 納品スケジュールとフィードバックの期限
  • 修正回数
  • 支払い:金額、タイミング(前払い、納品ごと、月末締めなど)、方法
  • 誰がどのアカウントに投稿するか
  • 利用権:支払い後のクリップはクリエイターのもの。ポートフォリオへの掲載は許可がある場合のみ
  • 契約の終わり方:たとえば1週間前までに連絡する

成果報酬型の条件を提示された場合は、規約をよく読み、いつ、どのように支払われるのかを必ず確認しましょう。

ステップ6:きちんと納品する

納品の仕方ひとつで、プロらしさの印象が変わります。

  • 1回の納品につき1フォルダ。エピソードごと、週ごとなどにまとめます。
  • 分かりやすいファイル名。例:ep42-kigyou-shikin-01.mp4
  • 補足資料を1つ添える。各クリップのタイトル、投稿文、元動画のタイムスタンプをまとめます。
  • 毎週同じ曜日に納品する。取り決めどおりに届けましょう。

Cuplikinでは、クリップごとにタイトルとSNS用の投稿文を付けて書き出せます。書き出した動画には無料プランでもウォーターマーク(透かし)が入りません。スマホで作業する場合は、クリップが写真アプリやギャラリーに保存されるので、ファイル共有サービスで送るのも簡単です。

写真アプリへの保存オプションがあるiPhone版Cuplikinの完成クリップ一覧
写真アプリへの保存オプションがあるiPhone版Cuplikinの完成クリップ一覧

ステップ7:獲得したクライアントに継続してもらう

新しいクライアントを獲得するのは、今のクライアントに続けてもらうよりずっと大変です。次の習慣が役に立ちます。

  • 最初の納品後にフィードバックをもらい、字幕スタイル、クリップの長さ、避けたい話題などの好みを記録します。
  • アナリティクスを見られるなら月1回まとめを送り、よく見られたクリップとその共通点を共有します。
  • アイデアを提案する。同じテーマのシリーズや新しい形式などを、再生数を約束せずに提案します。
  • 納期を守る。 1本のバズよりも、安定した納品のほうが長く覚えてもらえます。
  • 数か月順調に続いたら紹介をお願いする。 満足しているクライアントからの紹介が、次の案件につながることはよくあります。

クライアントがポッドキャスターなら、ポッドキャストをショート・リール・TikTokに切り抜く方法で2人の話し手の構図を解説しています。配信者なら配信を切り抜いてショート動画にする方法をご覧ください。長尺動画からクリップを作る流れ全体は、長尺動画をショート動画に切り抜く方法にまとめています。

FAQ(よくある質問)

初心者の切り抜き師はいくらで受ければいいですか?

決まった相場はありません。ジャンル、本数、元動画の長さ、投稿まで担当するかどうかで変わります。1本あたりの作業時間を計り、分かりやすいプランを提示し、ポートフォリオや紹介が増えるにつれて単価を上げていきましょう。

他のクリエイターの動画でサンプルを作ってもいいですか?

そのクリエイター本人に、限定公開リンクなどで直接送る見本としてなら問題ありません。ただし、そのサンプルを自分のアカウントに投稿したり、許可なく自分の作品として扱ったりしてはいけません。コンテンツの権利はクリエイターにあります。

最初の案件を獲得するまでどのくらいかかりますか?

はっきりとは言えません。最初のメッセージで返信をもらえる人もいれば、何十通も送る人もいます。自分でコントロールできるのは、サンプルの質、ターゲット選び、そして営業を続ける習慣です。

Cuplikinで試してみる

Cuplikinを使えば、見込みクライアント向けのサンプルを素早く作れます。動画を読み込み、スコアと理由付きのフック候補を確認し、カット、字幕、9:16へのリフレームを済ませて、ウォーターマークなしで書き出せます。Mac、iPhone、iPad、Android向けに無料でダウンロードできます。Cuplikinをダウンロードして、リストの最初のクリエイターに送るサンプルを作ってみましょう。